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『3分間の沈黙のために…:人─自然─テクノロジーの新たな対話』カタログ(2002) 所収■ヒューマン・ライフ
1988年、私は “I am what I am ― flora incorporata” というタイトルの本を出版した。各ページに、食物・お茶・薬・ドラッグとして私が取り入れた植物種の名前を紹介した。これらの植物は私の身体を丈夫にし、かたちづくり、今では私の一部となり、現在のあるがままの私に変えてくれた。この本は484種類の植物を紹介しているが、今ではさらにいくつかの植物を加えることができる。
食べること、飲むこと、呼吸することは、ラテン語の語源では宗教を意味する。結びつけること、組み合わせること、参加すること、統合することは、サンスクリット語においては “yuj”(つなぐこと、参加すること)であって、すなわちそれはヨガなのである。私たちが食物を摂取することは、存在の統一体へと参加することであり、それは世界である。
1989年、私はカトマンズの市場の食品店であらゆる穀物を買いあさった。それは人々のごく当たり前の食物である。私は供物のための小さないくつかの土器に「ヒューマン・ライフ」を供した。これらの前には、土を盛った杯と水を注いだガラスの杯を置いた。植物の生命の源である光、そして麻の実──50年ものあいだ私の心に光を与えてくれた、ネパール人にとっては聖なるもの──を入れた杯と共に。
今、東京で私は再び「ヒューマン・ライフ」を供している。
日本のごく普通の、美しい基本的な食物である米・豆・ヒラマメ、これらは命の中心であり部屋の中央に置かれている。それは私たちの内部で働く真の価値についての宗教的黙想であり、口を通して外部からやってきて、世界との統一体を私たちにもたらすものである。
2001年7月19日
my poetry is the world
i write it everyday
i rewrite it everyday
i see it everyday
i read it everyday
i eat it everyday
i sleep it everyday
the world is my chance
it changes me everyday
my chance is my poetry