作家コメント: 鏡に映る自分を見ている自分と、映っている自分。「目は、目自身を見ることができない」という言葉が示すように鏡に映る自分の姿もまた、一つの像にすぎない。私自身が私の中に常に事後的に現れる一つの像に過ぎないとすれば、目の前にひろがる風景と私自身は等価であり、並立的に現れる印象としてしか存在しないことになる。そして鏡面は鏡面として存在しながら、それ自体は映られたものとしてついに姿を現さない。
認識される空間の外側との接点として、鏡面を見つめること。空間の中に、亀裂をつくり出すこと。目に映る風景の中に鏡面がもたらす、認識の外側との接点を形にしたい。
作品資料:
報道資料:
- ぴあ 01.10/9 表示