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“和解のとき- 第1部 不在者の場所から”
麻生アユミdance solo

麻生 アユミ


会期:2007年5月10日---5月12日

作家名:麻生 アユミ
     アソウ アユミ

形態・素材:ダンス・ソロ

主催・制作:Philia project
提携:ギャラリー・サージ
5月10日・11日 19:30〜、12日 16:00~
企画・出演:麻生 アユミ、設計:二瓶 龍彦、映像:山中 史郎
衣装:ENKO、フライヤーデザイン:オータ・ナオ、画:二瓶 龍彦
パンフレット制作:猫柳 けいた、二瓶 龍彦
[黒田 オサム (ホイト芸パフォーマー) インタビュー所収]

フライヤー

作家コメント:
21世紀を9・11同時多発テロ事件で迎えた世界は、ショックと激動のなか思考停止状態に陥り、危機的状況は日々深刻なものとなっています。世界は憎悪で満たされ、その犠牲者の多くは未来をになった子どもたちです。これは、人間の叡知が試されている状況といってもいいでしょう。もはや、誰も傍観者となることは許されません。これほど表現者個人の想像力、そして役割と責任が問われている時代もかつてなかったのではないでしょうか。
そこで今回、麻生アユミDANCE solo『和解のとき』(Gallery Surge提携) を企画いたしました。
この公演は、三部作として2007年の1年をかけて上演されます。今回は、その第1部「不在者の場所から」を上演いたします。

「和解」、この言葉はいつでも求められるもの、目指されるものとして存在してきました。
それは、言いかえれば、人間はかつて一度も「和解」を経験したことがないことを意味しています。
人間は、「和解」の記憶をもたない。
近代以降、特に第二次世界大戦以降、人と人との間には無限の深みの亀裂が走ってしまいました。その闇は、現在、危機的状況にまで世界をおおっています。
この人と人との間の闇の深みをたどることにより、求められる言葉としての「和解」ではなく、「和解」とは何か、人間が経験したことのない「和解のとき」とはどのような「とき」なのか、それらに迫り、少しでも明らかにできればと考えています。
その行為は、不可能への旅であり、祈りの旅でもあります。
それは、死者たちも含めた、虐げられた人たちの声なき声に耳を澄ますところからはじまります。
スローモーションを中心とした時空間を変容させる身体技術により、静謐な音階を生成させる特異なダンサー麻生アユミが、その闇の身体化に挑みます。

沈黙の声
その不在者たちの声のなかに立ちすくむ
ふたたび歩くために

2004年の『大地に眠る声を記憶しながらゆっくりとゆっくりと』以来3年、待望の新作『和解のとき』は、麻生アユミが未来への祈りをこめた新たな挑戦です。
この公演と並行して、乞食 (ホイト) パフォーマー黒田オサム氏との一年にわたる対話を行ないます。それは、別の言説の場、パンフレットに記録されます。


作品資料:
フライヤー(裏面)

報道資料:


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