日本・オランダ現代美術交流展 95 96 2001

ここでまとめられた「日本・オランダ現代美術交流展 95 96 2001」は、1995年と96年にオランダと日本で開催された「日本・オランダ現代美術交流展 95-96」と、2001年に日本で開催された「3分間の沈黙のために……人・自然・テクノロジーの新たな対話」を含んでいます。それらは共に、パウル・パンハウゼン(ヘット・アポロハウス)と酒井信一(ICAEE/ギャラリー・サージ)の共同企画によるものです。

「日本・オランダ現代美術交流展 95-96」は、1995年にオランダ展『NowHere』が、96年に日本展『根の回復として用意された12の環境』が開催されました。パンハウゼン、酒井両者の協議によって、日本側の参加作家6組とオランダ側の参加作家6名が選出され、それぞれの国での約3週間の滞在期間中にインスタレーションの制作と展示が行われました。また会期中にはパフォーマンス公演やコンサート、シンポジウムなども開催されました。

ここでは、新たなテクノロジーが私たちの身の回りの環境を形作るなか、あらためて「身体感覚や知覚」に焦点を当て、芸術の持つ社会的意義を考えることが共通のテーマとして設定されています。そのうえでオランダ展では『NowHere』、日本展では『根の回復として用意された12の環境』という固有のタイトルと趣旨が掲げられ、12組の同じ参加作家による展覧会が二つの視線から眺められ方向付けられるものとなりました。オランダ、日本それぞれの展覧会のロゴデザインが表紙と裏表紙に対置されたバイリンガルの展覧会カタログの仕様は、この企画のスタンスを表しています。

また、2001年には『3分間の沈黙のために』展が開催されました。この展覧会は上記の95-96年展を踏まえた同じ2名のキュレーターの共同企画によるもので、「人・自然・テクノロジーの新たな対話」をテーマとしています。日本・オランダ両国の11組13名のアーティストが、日本橋にある十思スクエア(旧校舎)で多彩な表現を展開しました。

日本・オランダ現代美術交流展 「NowHere」(オランダ展)

有地 左右一+笹岡 敬、KOSUGI+ANDO 小杉 美穂子+安藤 泰彦、佐藤 時啓、浜田 剛爾、松枝 秀晴、水嶋 一江、Christiaan Zwanikken、Sander Doerbecker、Nico Schulte 、Felix Hess、Guus Koenraads、Paul Panhuysen

会期:1995年10月22日---12月17日

日本・オランダ現代美術交流展 「根の回復として用意された〈12の環境〉」(日本展)

有地 左右一+笹岡 敬、KOSUGI+ANDO 小杉 美穂子+安藤 泰彦、佐藤 時啓、浜田 剛爾、松枝 秀晴、水嶋 一江、Christiaan Zwanikken、Sander Doerbecker、Nico Schulte、Felix Hess、Guus Koenraads、Paul Panhuysen

会期:1996年6月9日---6月23日

日本・オランダ現代美術交流展 「3分間の沈黙のために……人・自然・テクノロジーの新たな対話」(東京)

有地 左右一+笹岡 敬、KOSUGI+ANDO 小杉 美穂子+安藤 泰彦、佐藤 時啓、浜田 剛爾、水留 周二、Anneke A. de Boer、Anet van de Elzen、Christiaan Zwanikken、Herman de vries、Paul Panhuysen、Rob Moonen

会期:2001年4月15日---5月6日